【最新版】イギリスの銀行口座の開設方法とそのメリット・デメリットを徹底解説

2025年4月現在、イギリスの銀行口座開設は国際資産運用の重要な選択肢として注目を集めています。本記事では、英国銀行口座の開設手順から主要銀行の比較、そして実際の活用法まで、最新の情報に基づいて解説します。

イギリスの銀行口座を開設する理由や必要書類・手続き、主要銀行やオンラインバンクの比較、そしてメリット・デメリットまで、最新情報に基づき詳しく解説します。読み進めていただくことで、グローバルな資産管理術や注意点が体系的に理解できるでしょう。

目次

イギリスの銀行口座開設が注目される背景

イギリスの銀行口座を持つことは、ビジネスパーソンから海外投資家まで幅広い層にとって関心が高まっています。特に英国の銀行口座開設には、資産運用上のメリットや国際取引上の利便性があり、昨今の金融情勢では注目度が増しています。

例えば、2025年4月時点でイギリスの政策金利は4.5%と日本(~0.1%程度)に比べて格段に高く、銀行預金の利息だけでも資産効率を高めるチャンスとなります。本記事では、イギリスの銀行口座を開設する理由や必要書類・手続き、主要銀行やオンラインバンクの比較、そしてメリット・デメリットまで、最新情報に基づき詳しく解説します。読み進めていただくことで、グローバルな資産管理術や注意点が体系的に理解できるでしょう。

▼イギリスと日本の政策金利推移(2025年4月時点まで)日英の政策金利推移を示すグラフ

イギリスでは、ここ数年政策金利が上昇傾向にある一方、日本では低金利が続いています。 こうした金利差が「イギリスで銀行口座を持つメリット」を生む背景の一つです。

口座開設に必要な書類と手続きの流れ:初めての方でもわかる要点

イギリスで銀行口座を開設する際に必要となる基本書類は2種類です。すなわち、本人確認のための身分証明書(Photo ID)と、住所確認のための書類(Proof of Address)の提出が求められます。身分証明には通常パスポートが使われ、場合によっては英国運転免許証やEU圏のIDカードなども認められます。

住所証明書類は銀行ごとに細かな指定がありますが、一般的には直近3か月以内の公共料金請求書(電気・ガス代など)、住居の賃貸契約書や住宅ローンの明細、銀行やクレジットカードの利用明細書、地方税(Council Tax)の請求書などが該当します。新規渡英者の場合はこれらがすぐ用意できないこともありますが、近年では大学の在学証明書(住所記載あり)や雇用主からの住所確認書なども代替書類として受け付けてくれる銀行が増えています。

手続きの流れとしては、まず開設先の銀行や口座種類を決めて、必要書類を事前に揃えます。日本から準備すべき書類は抜け漏れがないよう余裕をもって用意し、英語翻訳や認証が必要なもの(例:日本の運転免許証を住所証明に使う場合の翻訳など)も事前対応しておきましょう。渡英後に支店で手続きをする場合、日本で発行された書類を提示するケースもあるため、原本とコピー複数部を持参すると安心です。

銀行口座の開設方法には、大きく分けて店舗(支店)での申し込みとオンライン申し込みの2通りがあります。従来、渡英直後に銀行窓口で長時間待たされながら開設するのが一般的でしたが、最近ではオンラインで事前に情報登録を済ませ、必要に応じて支店で最終確認する形式も増えています。例えばロイズ銀行では、まずスマホアプリでアカウント仮登録を行い、その後支店から追加書類の提示を求められたら来店する、という手順が報告されています。

実際に筆者の知人は、ロイズ銀行アプリで申し込んだところ後日メールで「追加IDの提出が必要」と案内があり、予約無しで最寄り支店に行ってBRP(在留許可カード)を提示したらその場で口座開設が完了し、1週間以内にデビットカードが郵送されてきたとのことです。

オンライン完結型の銀行や電子マネー口座(後述するWiseやRevolutなど)の場合、基本的にウェブやアプリ上でパスポート等の画像アップロードとセルフィー(自撮り)による本人確認を行い、住所確認もオンラインで処理されます。例えばRevolut英国版の口座開設では「電話番号・メールアドレス・氏名生年月日と国籍等の入力」→「パスポート等の身分証アップロード」→「セルフィー提出」で数分程度で申請が完了します。

オンライン銀行の場合でも住所情報は登録が必要ですが、伝統的銀行に比べ厳密な証明書提出を求められないケースもあります。ただし後日、大口取引時などに改めて住所証明を求められる可能性もあるため、公共料金の支払い証明など手元に用意しておくと安心です。

なお、日本に居ながら非居住者としてイギリスの口座を開設することも不可能ではありません。大手行にはインターナショナルアカウント(非居住者向け口座)が用意されており、条件次第で渡航せずに開設できます。

例えばバークレイズ銀行では最低10万ポンド(約1700万円)の預け入れを条件に国際口座開設を受け付けています。HSBCでも非居住者口座は可能ですが、本人が直接ロンドンや香港の支店に出向く必要があり、さらにHSBCプレミア等の富裕層向け口座では最低預金額100万香港ドル以上といったハードルがあります。

ロイズ銀行の場合は年間所得5万ポンド以上または2.5万ポンド以上の預金という条件付きで国際当座預金口座を提供しており、開設後3か月以降は月額7.5ポンドの維持手数料がかかります。このように非居住者向けは高額な資金要件や渡航が必要な場合も多いため、実際には現地に行って住所を確保してから開設する方がハードルは低いでしょう。次章では、具体的に主要な英国の銀行およびオンラインバンクの特徴を比較し、自分に適した口座を選ぶポイントを考察します。

主要英国銀行&オンラインバンク比較:どこを選ぶべきか?

イギリスで利用できる銀行口座には、大手伝統銀行から新興のオンライン銀行までさまざまな選択肢があります。それぞれ開設のしやすさやサービス内容が異なるため、自身のニーズに合わせて選ぶことが重要です。ここでは代表的な主要英国銀行3行(HSBC、Barclays、Lloyds)と、オンライン専門の金融サービス(Wise、Revolut)を比較します。

銀行/サービス最低預入額(GBP)月額手数料(GBP)FSCS保護対象?主な特徴
HSBC50,000*0 ~ 15はい世界的ネットワーク、多通貨対応(プレミアは高額残高要件あり)、非居住者向けは厳しい要件
Barclays100,00040**はいGBP/EUR/USDなどの通貨に対応、グローバル/プレミア口座で有名、最低残高未達の場合は月額手数料
Lloyds Bank25,000**7.5はい非居住者でも比較的開設しやすい、多通貨機能あり、在住日本人からの評判良好
Wise00いいえ低コストな為替手数料、マルチカレンシー口座、銀行ではなく電子マネーライセンス
Revolut00~いいえ一定額まで両替無料、多通貨サポート、UKでは電子マネー扱いのため預金保護なし

*HSBCの非居住者向け口座は最低預金要件が高い場合があります。
**Barclaysは一定金額を下回ると月額40ポンド課金。Lloydsの国際口座は年間総収入5万ポンド以上または2.5万ポンド以上の預託などの条件あり。

口座選びのポイント

以上の比較を踏まえ、口座選びのポイントをまとめます。まず、潤沢な資金を預け入れられる場合やフルバンキングサービス(ローンや投資商品含む)を利用したい場合は、HSBCやBarclaysなど大手行のインターナショナル口座が選択肢になります。高額な最低預金要件を満たせば世界水準のサービスと信用を享受でき、預金保護も完備されています。

一方、要件を満たさない場合は現実的ではないため、比較的少額からスタートする個人投資家や留学・赴任者にはLloydsのように開設ハードルが低めで日常使いしやすい銀行がマッチします。ロイズ銀行は支店でのサポートや付随サービスが充実しており、英国在住者にとって使い勝手の良い選択肢です。

そして、とにかく手早く英国口座を手に入れたい場合や為替・送金コストを最重視する場合は、WiseやRevolutといったオンラインサービスが有力です。これらは日本に居ながらでも開設でき、数日から即日で英国内の口座番号を入手できます。特に物理的に渡航せずポンド建て資産を持ちたい投資家にはありがたい存在でしょう。

ただし繰り返しになりますが、電子マネー口座は英国の預金保険の対象外であり、信頼性や安全性では銀行に一日の長があります。資産を大きく置く場合は、電子マネー口座といえど2段階認証などセキュリティ対策をしっかり行い、リスク分散のために複数の口座に振り分けることも検討してください。

イギリス銀行口座の5つの主要メリット

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金利メリット
イギリスはEU離脱後も金融政策を積極的に行い、 相対的に高めの政策金利を維持中。
JETRO情報によると日本と比べて預金利率に差があり、 銀行預金だけでも資産を増やすチャンスが高いとされています。

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通貨多様化
ポンドをはじめとする複数の通貨で資産を持つことで、 為替リスク分散が可能。日本円一本よりも 外貨建て資産でポートフォリオを安定化できます。

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国際送金の利便性
ロンドンは世界的な金融ハブで国際取引のためのインフラが充実。
送金手数料や決済スピードなども各社が競争し、改善されています。

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現地経済圏へのアクセス
JETROによると、イギリスは法人設立のしやすさグローバル金融都市としての強みがあり、 欧州へのゲートウェイとしても注目度が高いです。

安全性
FCA(金融行動監視機構)の厳格な規制下にあるため、 万一の際はFSCSによる預金保護も整備されています。
コンプライアンスやセキュリティ対策が進んでおり、海外資産保全に適しています。

最大の魅力となる金利面をはじめ、通貨分散や国際送金のしやすさなど、 イギリス口座には投資・ビジネスの両面で多くの恩恵があります。

イギリス銀行口座:5つの主な注意点

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高額手数料
ビジネス口座や非居住者向け口座では、口座維持費や送金費用が 割高になるケースがあります。
JETROの情報でも、 英国の銀行サービス利用時に積算される手数料が 予想より高くなる可能性があるため要注意です。

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言語の壁
イギリスの銀行窓口やカスタマーサポートは 英語が基本となります。
ビジネス手続きやトラブル対応時に 専門用語が多く理解が難しい場合があるため、 通訳・翻訳サービスの利用や英語サポートを活用しましょう。

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為替リスク
円⇔ポンドのレートは大きく変動することがあり、 投資利益が為替差損で相殺されるリスクがあります。
こまめな監視やFXを使ったヘッジなど、資産管理が必須です。

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口座凍結リスク
長期間未使用や大口送金の不審取引扱いで 一時的に口座がブロックされる事例が報告されています。
定期的な入出金や、送金時のメモ欄に詳しい取引理由を記載するなど、 事前の対策を心掛けましょう。

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税務申告の煩雑さ
海外口座で得た利息や為替差益は 日本でも申告義務が発生する場合があります。
国際課税ルールは複雑なため、 専門家やJETROの最新情報を参照して早めに準備すると安心です。

上記のように、高額手数料や為替リスク、税務手続きの煩雑さなど 気をつけたい点も多々あります。メリットと合わせて十分に検討しましょう。

執筆者

オクマン編集部のアバター オクマン編集部 欧米担当チーム

オクマン編集部 欧米担当チームです。イギリス(ロンドン)、アメリカ(ハワイ)を中心に、欧米の不動産市場の専門家が集結し、有益な情報をお届けします。

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