エジプトの不動産投資は本当に安全なのか? 詐欺事例とリスクを回避する方法を解説

エジプトの不動産投資は本当に安全なのか?詐欺リスクの実態【図解あり】
治安や政治不安よりも深刻なのは「投資契約上のリスク」
| リスク項目 | 投資家の懸念度 | 実際の深刻度 |
|---|---|---|
| 治安・政治不安 | ⭐⭐⭐⭐⭐ | ⭐⭐ |
| 契約上のリスク | ⭐⭐ | ⭐⭐⭐⭐⭐ |
| 登記制度の不透明さ | ⭐⭐ | ⭐⭐⭐⭐⭐ |
| 引き渡し遅延 | ⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐⭐ |
| 通貨変動リスク | ⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐ |
出典:Egypt Ministry of Housing Official Blog: 「5 Hidden Risks Investors Overlook in Egypt’s Property Market(2025年10月)」
エジプトの不動産投資において、多くの日本人投資家が懸念する治安や政治情勢よりも、実は契約上のリスクの方が深刻です。
エジプト政府は2025年に公式不動産プラットフォーム(realestate.gov.eg)を立ち上げ、未認証プロジェクトや登記の透明性問題に対処しようとしています(*1)。しかし、政府による完全な登記確認や土地所有権の検証を受けずに運営されている物件は、投資家に後々法的な問題を引き起こします。
特に注意すべきは、物件が完成して入居した後でも、売却や所有権移転、権利証登録の際に隠れた法的問題が発覚するケースです。また、オフプラン購入では数ヶ月から数年単位の引き渡し遅延が発生し、投資資金が長期間拘束されるリスクもあります。
エジプトでは現在、すべての物件に政府データベースで所有権、法的地位、ゾーニング情報を確認できる固有識別番号の登録が義務化されています(*2)。
登記制度や外資規制の不透明さが詐欺を生みやすい構造
エジプトの不動産市場における最大の構造的問題は、登記制度の不透明さです。2025年の公式統計によると、エジプト国内の物件の約70%が無許可状態で運営されています(*3)。この深刻な状況に対応するため、エジプト議会は2025年4月に統一国家不動産ID法を承認しました(*4)。この法律は、長年続いていた不動産紛争、税徴収の非効率性、登記遅延といった問題に対処することを目的としています。
さらに、2025年7月には不動産市場規制ユニットが新設されました(*5)。この設立は、エジプト不動産市場の断片的な状況と、無許可のブローカーやマーケティング会社の急増に対する懸念の高まりに応えたものです。従来の登記システムは正確性と監視体制が欠如しており、不動産取引において市民と国家の両方が権利を失う結果を招いていました。
こうした制度の不備が、詐欺業者にとって活動しやすい環境を作り出しています。
「安い・高利回り」に惹かれる心理が被害の入り口になる
「簡単に儲かる」という甘い言葉は、詐欺被害の最も典型的な入り口です。
2025年2月、FBCという詐欺的投資プラットフォームに対して数万人のエジプト市民が苦情を申し立てる事態が発生しました(*6)。被害者の中には、魅力的なリターンを期待して不動産を売却し、人生の貯蓄すべてを投入した人もいました。
FBCは最低720EGP(約2,160円)の登録料で「YouTube動画を視聴するだけで収益が得られる」と宣伝し、利用者をより高額な支払いへと誘導していました。詐欺師の手法としては、まず少額の利益を実際に支払うことで被害者に信頼させ、「これは本物の投資機会だ」と思い込ませた後、大金を投資させるのです(*7)。
この心理的手法は不動産投資詐欺でも同様に使われており、高利回りという魅力的な数字に惹かれた投資家が次々と被害に遭っています。
エジプトの不動産で多発する3つの詐欺事例

実在しない新築プロジェクトを装う”架空販売”型
架空の新築プロジェクトを装った詐欺は、エジプトで最も深刻な被害をもたらしています。
多くの市民が、実在しない物件や、法的承認のない物件、所有者の同意なしに提供されている物件のリストに遭遇しています(*8)。詐欺会社は、主要新聞に偽広告を掲載し、実際には想像上のものでしかないバケーションホームのために、何も知らない顧客から大量の現金を集めていました。
詐欺的なプラットフォームや企業は、多額の資金を蓄積した後に活動を停止し、被害者の資金とともに姿を消します。これに対応するために、エジプト政府は2025年7月、公式ポータルを通じた詐欺と重複リストの防止策を強化しています。
このような架空販売型詐欺を避けるためには、必ず公式プラットフォーム(realestate.gov.eg)で物件の実在性と法的承認を確認することが重要です。
契約書の一部を改ざんして追加費用を請求するケース
契約書の改ざんによる追加費用請求は、発見が難しい巧妙な詐欺手法です。物件が完成して入居した後でも、売却や所有権移転、権利証登録を試みる際に、契約当初には隠されていた法的問題が突然発覚するケースがあります。
エジプトでは、契約内容の不備や開発業者の不誠実な対応により、買主が契約解除を余儀なくされるケースが急増しています。
2025年上半期、大手不動産会社マディネット・マスルでは、買主側からの契約解除額が13億EGP(約39億円)に達しました(*9)。これは前年同期の1億8,810万EGP(約5億6,430万円)と比較して約6倍の増加であり、契約上のトラブルがいかに深刻化しているかを示しています。
問題をさらに深刻化させているのが、エジプトの法制度の不備です。エジプトには、遅延や開発業者の契約違反から不動産購入者を保護する法律が存在しません。そのため、契約改ざんや追加費用の不当請求に遭った被害者は、司法手続きに頼るしか手段がなく、解決までに長い時間と費用がかかります。
加えて、大規模な複合施設における管理費基金の監視体制も不十分で、ユニット引き渡し後のプロジェクト価値が損なわれる事態も発生しています。このような法的保護の欠如が、契約改ざんによる被害を拡大させる大きな要因となっています。
エージェントが預かった資金を持ち逃げする仲介トラブル
仲介業者による資金横領は、エジプト不動産市場で深刻化している問題です。
2017年1月、カリウビーヤ県の不動産登記局の職員5名が、10エーカーの土地の所有権書類を不正に操作したとして逮捕されました(*10)。この土地の価値は2億6,000万EGP(約7億8,000万円)に上ります。このように近年、無許可または適切な監視なしに運営されるブローカーやマーケティング会社が急増しており、より厳格な規制を求める声が高まっています。
この問題に対応するため、エジプト政府は不動産市場規制ユニットを2025年7月に設立し、無許可ブローカー問題への取り締まりを強化しています(*5)。
詐欺を見抜く5つのチェックポイント|契約前に確認すべき書類と業者の特徴

開発プロジェクトの許可番号と公式記録を必ず確認する
エジプトでは、不動産開発には政府の許可が必要です。
建築規制は2008年統一建築法第119号によって管理されており、地方自治開発省と住宅省の監督下で地方自治体が許可を発行します(*12)。建築許可の申請プロセスは通常、プロジェクトの複雑さと地方当局の効率性に応じて30日から90日かかり、有効期間は1年間です。
エジプト不動産プラットフォーム(realestate.gov.eg)では、場所、プロジェクト名、開発業者名で検索し、プロジェクトが公式にライセンスされ承認されているかを確認できます(*13)。もしプロジェクトが公式プラットフォームに掲載されていない場合、適切な文書やライセンスが欠如している可能性があり、買主は法的問題、建設遅延、資金損失のリスクにさらされます。
投資前には必ず、投資・フリーゾーン庁が発行する開発許可番号や事業登録証明書を確認し、公式記録と照合してください。
登記証明書と権利証の原本を売主から直接入手する
登記承認が成功すると、買主は国家不動産登記簿に記録された所有権を確認する公式権利証(Sanad Tamlik)を受け取ります(*14)。
エジプトにおける不動産登記の典型的なタイムラインは、権利調査と契約作成が1〜2週間、署名の検証が1〜3日、書類提出と検査が2〜4週間、税計算と支払いが1〜2週間、審査と権利証発行が2〜4週間で、合計6〜10週間です。
不動産登記は、1948年エジプト民法第131号、1946年不動産登記法第114号(2022年法律第9号により改正)によって管理されています(*15)。必要な書類には、登記される不動産の権利証(売主または前所有者の契約書)、公式地図座標、不動産に対する既存権利の申告が含まれます。コピーではなく必ず原本を確認し、売主の身分証明書と名義が一致しているかチェックしてください。
会社所在地・担当者名をGoogle Mapや商業登記で照合する
公式エジプト不動産プラットフォームには、政府IDを持つライセンスブローカーのみが登録されており、法的認可を受けた検証済みプロジェクトと、ライセンス番号付きの公式開発業者の資格情報が含まれています(*13)。プラットフォーム上のすべてのエージェントまたは仲介者は承認され、政府IDとともにリストアップされています(*16)。ブローカープロフィールにはライセンス番号が含まれています。
デジタルツールのおかげで、買主はもはやプロジェクトがライセンスされているかを確認するためだけに弁護士を雇う必要はありません。仲介会社の住所が実在するか、Google MapやGAFI(投資・フリーゾーン庁)の商業登記データベースで確認しましょう。
契約書は現地の弁護士による第三者チェックを必ず受ける
エジプトの不動産契約は詳細で包括的、かつ複雑な内容であることが多く、契約違反や誤解から紛争に発展するケースが少なくありません(*17)。こうしたトラブルを未然に防ぐため、契約書は署名前に必ずライセンスを持つ弁護士によって審査を受けるべきです(*19)。
弁護士による契約書レビューには、大きく3つのメリットがあります。
第一に、物件の法的地位に基づいて適用される登記方法を助言してくれます。第二に、買主を不当なリスクにさらす不公正な条項を発見し、公正な内容への交渉を支援してくれます(*18)。第三に、契約条項が明確に定義され法的に執行可能であることを保証し、将来の紛争リスクを大幅に軽減できます。
エジプト法は法的審査を通じた契約執行のメカニズムを提供していますが、事後的な司法手続きは時間とコストがかかります。契約改ざんや追加費用の不当請求を防ぐためにも、エジプトの不動産法に精通した弁護士によるレビューを必ず受けてください。
“返金保証”や”政府公認”などの曖昧な表現に惑わされない
エジプトでは、ブローカーの認証を確認する標準化された制度が整備されていなかったため、未認証ブローカーによる詐欺被害が多発していました(*8)。特に初めて住宅を購入する人や海外投資家が狙われやすく、詐欺業者は巧妙な手口で投資家を欺いてきました。
代表的な詐欺手口が、虚偽の「政府公認」を謳う宣伝です。FBCプラットフォームは、エジプトでの会議のプロモーションビデオを公開し、「プラットフォームがライセンスされており、政府と契約している」と虚偽の主張をすることで登録者を欺きました(*6)。さらに、「政府ライセンスを持つ出金・入金操作を通じてお金を提供する」と主張していましたが、これはすべて被害者を引き付けるための虚偽広告でした。
「100%返金保証」「政府公認プロジェクト」といった誇大広告は、詐欺の典型的な手口です。こうした表現を見かけた場合、まず疑ってください。具体的な証拠書類や公式発表がない限り、安易に信じてはいけません。
投資判断の前に、必ずエジプト政府公式プラットフォーム(realestate.gov.eg)で業者とプロジェクトの正当性を確認してください。
詐欺リスクを回避する実践手順|投資判断から送金までの5ステップ

ステップ1:現地視察で建設状況を確認
エジプトでの不動産購入では、オンラインの写真や動画だけに頼らず、必ず自分の目で建設状況を確かめることが重要です。現地視察では、建築許可証の掲示を確認し、工事の進捗状況を写真に記録し、周辺環境や近隣施設の実態も把握してください。
物件を徹底的に検査する際は、自分自身で現地を訪問するか、信頼できる代理人を派遣し、建設に使用されている材料の品質を確認してください。また、所有権と建築許可の法的文書を要求し、法律専門家の立会いのもとでのみ契約に署名すべきです(*20)。信頼できる不動産会社は、法的で文書化された物件のみを取り扱い、精査された売主とのみ取引することで、買主が一般的な落とし穴を避けるのを支援しています。
ステップ2:複数の認定ブローカーを比較
エジプトでは、ライセンスを持つブローカーと無認可ブローカーでは、サービスの質に大きな差があります。
ライセンスブローカーは開発業者への直接アクセスを持ち、検証済みの物件リストを提供でき、契約を専門的に扱うことができます(*22)。また、買主の透明性のために公式プラットフォームに掲載されています。一方、無認可ブローカーは開発会社へのアクセスが制限されており、契約専門性も低いため注意が必要です。
エジプト政府公式プラットフォーム(realestate.gov.eg)では、場所やプロジェクト名でライセンスブローカーを検索できます。プラットフォーム上で複数の認定ブローカーを比較し、それぞれのライセンス番号、政府ID、過去の取引実績を確認してください。開発業者もライセンスまたは商業登録されたブローカーとの取引を好む傾向が強まっているため、必ず公式プラットフォームで認証されたブローカーを選択することが安全です。
ステップ3:弁護士に契約書の審査を依頼
登記プロセスを開始する前に、不動産弁護士に相談することが不可欠です。弁護士は物件の法的地位を確認し、紛争や抵当権が存在しないことを確保してくれます(*23)。また、物件の正当性を検証し、書類の準備と確認を支援することで、登記遅延を避けることができます。
契約書は署名前に、必ずライセンスを持つ弁護士に審査を依頼してください。
弁護士に契約書の審査を依頼することで、3つの重要なサポートを受けられます。1つ目は、物件の法的地位に応じた適切な登記方法の助言です。2つ目は、物件に関する法的問題(所有権紛争や抵当権の有無)の事前発見です。3つ目は、買主に不利な条項の修正交渉サポートです。
エジプト民法には契約違反の執行メカニズムがありますが、問題が起きてから対応するより、契約前に問題を防ぐことが重要です。
ステップ4:銀行経由での送金実行
外国人投資家がエジプトで不動産を購入する場合、送金方法には厳格なルールがあります。
2024年3月25日に不動産登記・公証庁が発行した通達第41号により、外国人に売却される不動産の購入価格は、外貨で海外からエジプトの現地銀行に送金されることが義務付けられました(*24)。この要件は2024年3月26日に施行されており、エジプト政府は通貨変動を緩和し外貨準備を増やすことを目的としています。
より安全な送金方法として、エスクローサービスの利用をおすすめします。エスクローサービスとは、中立的な第三者機関が売主と買主の間に入り、取引条件がすべて満たされるまで資金を安全に保管する仕組みです。
エジプトでは、バンク・ミスルとBelmazadが協力して不動産取引専用のエスクローサービスを提供しており、口座開設も24時間以内と迅速です。このサービスを利用することで、買主と売主の両方が詐欺から保護されます。
なお、ブローカーや売主個人の口座への直接送金は、詐欺リスクが高いため絶対に避けてください。
ステップ5:登記完了まで定期的に進捗確認
エジプトでの不動産登記は、複数の段階を経て完了します。
典型的なタイムラインは、権利調査が1〜2週間、署名検証が1〜3日、書類提出が2〜4週間、税支払いが1〜2週間、権利証発行が2〜4週間で、合計6〜10週間です(*14)。申請と書類は、認証、複写、保管され、登記の専門書に記録されるために管轄登記局に返却されますが、これらすべては提出日から37日以内に行われます(*26)。
進捗状況の確認方法も整備されています。申請者は、プロセスが完了し書類が正常に登記されたことをテキストメッセージで通知され、24時間以内に初期承認確認または却下通知を受け取ります。もし書類が不足している場合、手続きは中断され、申請者は15日以内に不備を是正するよう通知されます。
登記完了まで定期的に進捗を確認し、SMS通知や登記局への問い合わせで状況を把握し続けることが重要です。
FAQ|エジプト不動産投資の安全性と詐欺についてよくある質問

エジプトの不動産投資は今から始めても安全なの?
A.2025年2月に政府が公式プラットフォーム(realestate.gov.eg)を立ち上げ、市場の透明性が大幅に向上しています。
ただし約70%の物件が無許可状態のため、必ず公式プラットフォームでの確認が必須です。エジプト政府は都市開発を国家目標として優先し、国内外の投資を奨励しています。
日本人が巻き込まれやすい詐欺の手口にはどんな特徴がある?
A.日本人特有の被害統計はありませんが、外国人投資家全般で見られる手口として言語障壁を利用した契約書改ざんやオンライン投資詐欺があります。
2025年10月には外国人主導の犯罪組織がFBCプラットフォームを通じ100名以上から約200万EGP(約600万円)を詐取しました。虚偽の政府公認を謳う宣伝や高利回り保証が典型的な手口です。
安全に投資できる信頼できる業者を見分ける方法は?
A.公式エジプト不動産プラットフォーム(realestate.gov.eg)に掲載されているライセンスブローカーのみを選んでください。
ライセンスブローカーは政府IDと所有権記録で検証されており、銀行融資の要件も満たしています。プラットフォーム上のデジタル契約は法的に執行可能で追跡できるため、すべての取引が透明化されています。
まとめ|エジプト不動産投資で詐欺を避け安全に収益を得る3つの鉄則
エジプトの不動産投資で詐欺を避けるための鉄則は、第一に公式プラットフォーム(realestate.gov.eg)での徹底的な確認、第二に現地弁護士による契約書レビューと銀行経由送金の徹底、第三に登記完了まで37日間のプロセスを定期的にフォローすることです。
2025年の統一国家不動産ID法施行により、エジプトの不動産市場は透明性を高めていますが、約70%の物件が無許可状態である現状を踏まえ、投資家自身による入念な確認作業が不可欠です。高利回りの誘惑に惑わされず、2025年7月に設立された不動産市場規制ユニットが監督する公式ルートを通じた投資を心がけてください。
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出典元
- *1 Egypt Ministry of Housing Official Blog:「5 Hidden Risks Investors Overlook in Egypt’s Property Market (October 2025)」
- *2 Egypt Ministry of Housing Official Blog:「Empowering Governance: Egypt’s Official Real Estate Platform (July 2025)」
- *3 Daily News Egypt:「Egypt approves Property ID Law to enhance real estate governance transparency (May 2025)」
- *4 Business Monthly Egypt:「Egypt Approves Unified Property ID Law To Streamline Real Estate (May 2025)」
- *5 Daily News Egypt:「Egypt establishes Real Estate Market Regulation Unit to oversee sector transparency (July 2025)」
- *6 Egypt Independent:「Hundreds of Egyptians file reports against ‘FBC’ investment platform over fraud (February 2025)」
- *7 Ahram Online:「Illusion of easy money: Unmasking digital scams in Egypt (October 2025)」
- *8 Egypt Ministry of Housing Official Blog:「Stopping Fraud and Duplicate Listings via the Official Portal (July 2025)」
- *9 Ahram Online (Al-Ahram Weekly):「Distortions in the real estate market (October 2025)」
- *10 Ahram Online:「Five Egyptian real estate registration officials detained in corruption case (January 2017)」
- *11 Gulf Today:「Real estate broker jailed and fined for embezzling Dhs471,000 from investor (January 2025)」
- *12 Egypt Ministry of Housing Official Blog:「Everything You Need to Know About Building Permits in Egypt (September 2025)」
- *13 Egypt Ministry of Housing Official Blog:「Why Strict Licensing Is Essential for Egypt’s Property Market (October 2025)」
- *14 Egypt Ministry of Housing Official Blog:「Property Registration in Egypt: Process and Timeline (September 2025)」
- *15 Mondaq (Law Firm Publication):「Property Registration In Egypt (November 2023)」
- *16 Egypt Ministry of Housing Official Blog:「How to Protect Yourself from Real Estate Fraud (September 2025)」
- *17 Consortio Law Firm:「Consortio for Understanding Real Estate Contracts in Egypt (February 2025)」
- *18 Consortio Law Firm:「Benefits of Hiring a Commercial Real Estate Lawyer Egypt (October 2024)」
- *19 Buildix Real Estate:「The Legal Process of Buying Property in Egypt: 2025 Guide (July 2025)」
- *20 Buildix Real Estate:「Is Buying Property in Egypt Safe? What You Should Know (July 2025)」
- *21 Egypt Ministry of Housing Official Blog:「Buying Real Estate in Egypt Without a Broker: What You Need to Know (July 2025)」
- *22 Egypt Ministry of Housing Official Blog:「Real Estate Agent vs. Broker: What’s the Difference and Why It Matters (July 2025)」
- *23 Consortio Law Firm:「Real Estate Registration in Egypt: A Comprehensive Guide (March 2025)」
- *24 Adsero Law Firm:「Egypt Enforces Strict Payment Regulations on Real Estate Sales to Foreigners (March 2024)」
- *25 Belmazad Escrow Service:「ESCROW service @ belmazad.com (2024-2025)」
- *26 Mideast Law Firm:「Registration of Real Estate and Property in Egypt (April 2023)」




