インドネシア不動産エリアガイド|ロンボク島:マンダリカ開発と新空港で注目度急上昇のリゾート市場(手ごろ+資産成長型)

目次

ロンボク島エリアガイドの基本概要【図解あり】

ロンボク島はバリ島の隣に位置する東南アジアの新興リゾート

ロンボク島は、インドネシアのバリ島から東へわずか約35キロメートルに位置する、面積約4,725平方キロメートルの島です。バリ島と比較して観光開発が遅れていたため、手つかずの自然と美しいビーチが今なお残されています。人口は約350万人で、イスラム教徒が多数を占める文化的にも独自性の高いエリアです。

近年、インドネシア政府が「第二のバリ」として大規模な観光開発を推進しており、国際的な投資家の注目が急速に高まっています。バリ島が既に成熟市場となり価格高騰が続く中、ロンボク島は開発初期段階にあり、参入障壁の低さと成長余地の大きさが両立する稀有な市場として評価されています。

ロンボク島とバリ島の基本比較(2025年)
項目 ロンボク島 バリ島
面積 4,725 km² 5,780 km²
人口 約350万人 約440万人
バリ島からの距離 約35km
開発段階 初期段階 成熟市場
年間観光客数 320万人
(2024年)
約600万人
(2024年)
投資家の注目度 急上昇中 既に高水準

出典:Horwath HTL: 「Lombok Hotel & Branded Residences Report 2025(2025年4月)」

政府主導の開発により、インフラ整備と国際ブランドの誘致が同時に進行しており、投資環境の透明性も年々向上しています。地理的にはバリ島と同じく赤道直下の熱帯気候に属し、年間を通じて安定した観光需要が見込めます。

マンダリカ開発と新空港整備が2025年以降本格化

ロンボク島では、政府主導のマンダリカ経済特区開発が進行中です。

マンダリカ開発とインフラ整備のロードマップ
期間 開発フェーズ 主な整備内容
2016年 空港開業 ロンボク国際空港開港
(滑走路2,750m)
2019-2023年 フェーズI
(完了)
道路網・電力・上下水道整備
MotoGPサーキット完成
投資額:17兆IDR(約1,700億円)
2022-2023年 空港拡張 滑走路延長工事完了
(3,300mへ拡張)
ワイドボディ機対応可能に
2024-2026年 フェーズII
(進行中)
5つ星ホテル・リゾート拡張
国際ブランド誘致加速
AIIB融資:373億円規模
2027-2030年 最終完成期 観光客受入体制完成
目標:年間300万人以上
空港ターミナル増築予定
2030年以降 運営段階 エアアジアハブ化完成
国際直行便ネットワーク確立

出典:Invest Islands & AIIB: 「Investment Commitment in The Mandalika(2023年)」「Mandalika Urban and Tourism Infrastructure Project(2025年)」

インドネシア観光開発公社は、マンダリカ経済特区への投資コミットメント総額が17兆ルピア(約1,700億円)達したと報告しています(*1)。この開発は2019年から2023年のフェーズIで基盤インフラ整備が行われました。道路網、電力供給システム、上下水道などの生活インフラが優先的に整備され、現在は安定した事業運営が可能な環境が整っています。

2024年から2026年のフェーズIIでは、ホテルやリゾート施設の拡張が本格化しています(*2)。国際ブランドホテルの誘致が加速しており、雇用創出と地域経済の活性化が同時に進行しています。

さらに、2016年に開港したロンボク国際空港は滑走路が3,300メートルに拡張され、ワイドボディ機の離発着が可能となりました。この拡張により、欧州や中東からの長距離国際線の就航が技術的に可能となり、観光客の増加が現実的な見通しとなっています。

空港と開発エリアを結ぶ幹線道路も整備が進んでおり、移動時間の短縮が実現しています。

バリ島の1/3の価格で購入できる手ごろさと年5-10%の資産成長

ロンボク島の不動産市場は、バリ島と比較して圧倒的に低価格で参入できる点が最大の魅力です。

バリ島 vs ロンボク島|土地価格と資産成長率の比較(2025年)
エリア 土地価格
(1アール)
バリ島比 年間上昇率
(予測)
バリ島スミニャック 50億IDR
(約5,000万円)
基準 5-8%
ロンボク島クタ 3.5-4.5億IDR
(約350-450万円)
約1/10-1/14 15-20%
ロンボク島センギギ 3-4億IDR
(約300-400万円)
約1/12-1/17 10-15%
ロンボク島東部 0.75-1億IDR
(約75-100万円)
約1/50 15-20%

投資家への示唆:ロンボク島は初期投資額が低く、年間上昇率がバリ島の2倍以上と予測されており、資産成長と手ごろさを両立できる市場として評価されています。

出典:Island Property Lombok: 「Bali vs Lombok: Real Estate Investment Overview(2024年8月)」

バリ島の主要エリアであるスミニャックやチャングーでは、土地価格が1アールあたり50億ルピア(約5,000万円)に達しています。これに対し、ロンボク島のクタエリアでは3億5,000万から4億5,000万ルピア(約350万から450万円)と、約10分の1から14分の1の価格帯で取得可能です(*4)。この価格差は、開発段階の違いを反映したものであり、インフラ整備の進展に伴い今後縮小していく可能性が高いと専門家は分析しています。

さらに、主要エリアの土地価格は年率15%から20%の上昇傾向にあると予測されています。この上昇率は、マンダリカ開発の進捗と空港インフラの改善に連動しています。手ごろな初期投資額で資産成長を狙える市場として、アジア太平洋地域の投資家から高い評価を受けています。

特に、日本・シンガポール・オーストラリアからの投資家が増加傾向にあり、市場の流動性も向上しています。不動産価格の上昇は、観光客数の増加と賃貸需要の拡大を背景としており、投機的な価格高騰ではなく実需に基づいた健全な成長と言えます。

ちなみに、この「バリ島の不動産投資(利回り・投資エリアの特徴)」については、こちらで詳しく書いています↓

マンダリカ開発エリアの全体像|30億ドル投資の観光SEZ

観光特区(SEZ)指定で税制優遇と規制緩和を実現

マンダリカ経済特区は、インドネシア政府が観光産業の振興を目的として指定した特別経済区域です。特別経済区域とは、法人税の減免や輸入関税の免除など、特別な優遇措置が受けられる地域を指します。

この指定により、投資家は複数の税制優遇措置を受けることが可能です。具体的には、初期投資額に応じて法人税が5年から15年間減免される制度や、建設資材の輸入関税が免除される制度が整備されています。

アジアインフラ投資銀行は、マンダリカ都市・観光インフラ事業に対し2億4,840万米ドル(約373億円)の融資を承認しました(*5)。総事業費は3億1,650万米ドル(約475億円)規模に達しています。この国際金融機関の関与は、事業の信頼性と長期的な成長可能性を裏付ける要素となっています。国際機関の審査基準は厳格であり、環境影響評価や社会的影響評価も含めた包括的な審査を経て融資が決定されています。

このため、事業の透明性と持続可能性が保証されていると評価できます。また、政府は特区内での事業許認可手続きを簡素化しており、通常6か月以上かかる手続きが3か月程度で完了する体制を整備しています。

MotoGPサーキット・マリオット・プルマンなど世界的ブランドが集結

マンダリカ特区の中心には、国際規格のMotoGPサーキットが既に完成しています。

2021年以降は世界的なモーターレースが定期的に開催され、年間数万人の観客を集めています。レース開催時には周辺ホテルの稼働率が90%を超え、宿泊単価も通常の2倍から3倍に跳ね上がることが報告されています。このイベント需要は、安定した収益機会を提供しています。

ホテル開発も急速に進んでおり、フランス系高級ホテルチェーンのプルマンが257室規模のリゾートを2022年に開業しました(*6)。客室単価は1泊200米ドルから400米ドル(約30,000円から60,000円)の価格帯で設定されており、高所得層をターゲットとしたサービスを提供しています。

2025年8月には、タンジュン・アン地区で新規5つ星ホテル開発の契約が締結されました。投資額は2兆1,000億ルピア(約210億円)に上ります(*7)。マリオットやヒルトンなど、他の国際ブランドも参入を表明しており、2027年までにさらに5つの国際ブランドホテルが開業予定です。

国際ブランドの集積は、エリア全体のブランド価値を向上させ、不動産価格の上昇に寄与しています。

2030年完成予定のインフラ整備ロードマップ

マンダリカ開発は、2030年を最終完成目標とした段階的なロードマップに沿って進行中です。現在進行中のフェーズIIでは、道路網の拡張や上下水道の整備が優先的に行われています。電力供給システムの強化も同時に進められており、安定した事業運営環境が整いつつあります(*2)。

具体的には、幹線道路が4車線に拡張され、渋滞の解消が図られています。上下水道は国際基準に準拠した設備が導入され、長期滞在者にとっても安心して生活できる環境が構築されています。

政府は、2030年までにマンダリカエリア全体で年間300万人以上の観光客を受け入れる体制を整える計画です。この目標達成に向け、ビーチの環境保全プログラムや文化施設の建設も並行して進められています。インフラ整備の進捗に伴い、周辺エリアの土地価格も連動して上昇する傾向が確認されています。

特に、マンダリカ特区から半径5キロメートル以内のエリアでは、過去2年間で土地価格が平均30%上昇しました。開発のスピルオーバー効果により、特区外の物件にも投資機会が広がっています。

ロンボク国際空港の拡張計画|アクセス改善で注目度上昇

2016年開港の新空港は3,000m級滑走路を持つ国際ハブ

ロンボク国際空港は、2016年に旧空港から移転する形で開港した近代的な空港施設です。滑走路は当初2,750メートルでしたが、2022年から2023年にかけて3,300メートルまで拡張されました(*3)。

この拡張により、ボーイング777やエアバスA350などのワイドボディ機の離発着が可能となりました。現在、国内線ではジャカルタ、バリ、スラバヤへの定期便が1日20便以上運航されています。国際線では、シンガポール、クアラルンプール、パースへの直行便が週20便以上運航され、アジア太平洋地域との接続性が大幅に向上しています。

長距離国際線の就航が技術的に可能となり、欧州や中東からの直行便誘致が現実的な選択肢となっています。空港の年間処理能力は現在約400万人ですが、将来的には800万人規模への拡張計画も検討されています。ターミナルビルの増築工事も計画段階にあり、2027年からの着工が予定されています。

空港周辺には商業施設やホテルも建設が進んでおり、空港利用者の利便性も年々向上しています。

日本政府支援による空港整備と拡張計画

ロンボク国際空港のインフラ整備には、日本の国際協力機構が準備調査を実施しています。

長期的な技術支援と資金協力を提供しており、空港の運営品質向上に貢献しています(*8)。日本政府は、インドネシアの観光産業振興を重要な協力分野と位置づけています。具体的には、空港管制システムの近代化や、職員の研修プログラムの提供などが行われています。

空港周辺の道路整備や防災システムの構築も含めた包括的な支援が行われています。特に、空港から市街地までの幹線道路は日本の技術支援により整備され、耐震性や排水性能が大幅に向上しました。この国際協力の枠組みは、空港施設の安全性と運営品質の向上に大きく寄与しています。

日本企業の参入も増加傾向にあり、空港周辺の商業施設開発やホテル運営に関心を示す企業が複数存在します。

エアアジアの東南アジアハブ化で直行便が大幅増加予定

格安航空会社エアアジアは、2019年にロンボク島を新たな主要ハブ空港とする計画を発表しました。現在もその戦略を継続しており、ネットワーク拡大が進められています(*9)。

具体的には、オーストラリアのパースやマレーシアのクアラルンプールへの直行便を含む路線が計画されています。エアアジアは、ロンボク島をバリ島に次ぐインドネシア第二の観光ハブとして位置づけており、今後3年間で就航便数を現在の2倍に増やす方針を表明しています。

ハブ化が実現すれば、アジア太平洋地域からの移動時間が劇的に改善します。特に、オーストラリアからの観光客は現在バリ島経由でロンボク島に入る必要がありますが、直行便が就航すれば移動時間が半分に短縮されます。観光客数の大幅な増加が見込まれ、賃貸需要の拡大と不動産価値の上昇に直結するため、投資タイミングとして重要な判断材料となります。

格安航空会社の参入により、中間所得層の観光客も増加が見込まれ、多様な価格帯の宿泊施設需要が生まれています。

クタ・ロンボク(マンダリカエリア)|リゾート開発の中心地

マンダリカ特区の中心に位置する最注目エリア

クタ・ロンボクは、マンダリカ経済特区の中核を成すビーチフロントエリアです。

白砂のビーチと透明度の高い海が広がり、サーフィンスポットとしても国際的に知られています。特に、タンジュン・アンビーチとセガー・ビーチは、世界的なサーフィン雑誌で「アジアのベストビーチ」に選出された実績があります。このエリアは、政府の開発計画において最優先区域に指定されています。

道路や電力などの基礎インフラが既に整備済みです。24時間安定した電力供給が実現しており、停電のリスクは他のエリアと比較して極めて低い水準です。

MotoGPサーキットから車で約5分の距離に位置し、国際イベント開催時には宿泊需要が急増します。2024年のMotoGP開催時には、周辺ホテルの稼働率が95%を記録し、平均宿泊単価も通常の3倍に上昇しました。

地理的優位性と開発の進捗状況から、投資家が最も注目するエリアとなっています。

5つ星ホテルとヴィラ開発が2025-2027年に集中

クタエリアでは、2025年から2027年にかけて複数の高級ホテルとヴィラ事業が集中的に開発される予定です。既に開業したプルマン・ロンボク・マンダリカに加え、国際ブランドの参入が相次いでいます(*6)。建設前の段階で販売されるヴィラは、15万米ドルから35万米ドル(約2,250万円から5,250万円)の価格帯で供給されています(*10)。この価格帯は、バリ島の同等物件と比較して30%から40%低い水準です。

建設前の段階で購入することで、完成後の市場価格との差益を狙うことが可能です。過去のデータでは、建設前に購入した物件が完成時には20%から30%価格が上昇した事例が複数報告されています。

所有の利便性とスピードを求める投資家に人気の購入方法となっています。また、開発業者の多くは賃貸管理サービスも提供しており、物件の維持管理や賃貸運営を一括して委託できる体制が整っています。

投資額150万円〜で利回り6-8%が狙える価格帯

クタエリアの土地価格は、1アールあたり3億5,000万から4億5,000万ルピア(約350万円から450万円)で取引されています(*4)。小規模な区画や内陸部の物件であれば、より低価格帯での取得も可能です。

特に、ビーチから徒歩10分程度の内陸エリアでは、1アールあたり2億ルピア(約200万円)前後で取引される物件も存在します。短期賃貸市場では、ヴィラの平均稼働率が59%、平均宿泊単価が189米ドル(約28,000円)を記録しています(*11)。

これらのデータから、年間利回りは6%から8%程度が現実的な目標となります。開発の進展に伴い賃貸需要の拡大が見込まれるため、早期参入による利益とインカムゲインの両方を狙える投資環境です。

センギギエリア|安定した観光需要と賃貸市場

ロンボク島最大の観光地で既存インフラが充実

センギギは、ロンボク島で最も歴史のある観光エリアであり、1980年代から欧米人旅行者に親しまれてきました。

西海岸に面した約10キロメートルのビーチ沿いには、中級から高級までのホテルやレストランが立ち並びます。センギギは、ロンボク島のホスピタリティ管理型住宅市場の約25%を占める主要マーケットです(*10)。この市場シェアは、過去10年間ほぼ安定しており、需要の底堅さを示しています。

水道や電気などのライフラインが安定しており、医療施設や銀行も揃っています。長期滞在者にとって生活しやすい環境が整っており、物件の賃貸運営においても管理の手間を抑えられる利点があります。特に、24時間営業のスーパーマーケットや、英語対応可能な医療クリニックの存在は、外国人入居者にとって大きな安心材料となっています。

また、センギギには日本食レストランも3軒営業しており、日本人駐在員の長期滞在需要も一定数存在します。

長期賃貸(駐在員)と短期賃貸(観光客)の両方に対応

センギギエリアの賃貸市場は、短期観光客と長期滞在者の両方からの需要が存在します。

2024年のロンボク島への国内観光客数は320万人に達し、コロナ前と比較して50%以上増加しました(*11)。センギギはこれら国内需要の主要な受け皿として機能しています。特に、インドネシア国内の富裕層が週末の小旅行先として利用するケースが増加しており、金曜日から日曜日の稼働率は年間を通じて80%を超えています。

一方で、国際NGOや外国企業の駐在員向けの長期賃貸需要も安定しています。空室が発生するリスクを分散できる点が投資家にとって魅力です。長期賃貸契約は通常1年から2年の期間で締結され、月額賃料は1ベッドルームで500米ドルから800米ドル(約75,000円から120,000円)の範囲です。

稼働率と宿泊単価のバランスが取れた、リスク許容度の低い投資家に適したエリアと言えます。

レストラン・ショッピング施設が揃う生活利便性の高さ

センギギには、インドネシア料理から西洋料理まで幅広いレストランが集積しています。スーパーマーケットや薬局も複数営業しており、日常生活に必要な物資は現地で調達可能です。特に、オーガニック食材を扱う専門店や、輸入食品を扱うスーパーも存在し、外国人居住者のニーズに対応しています。

マタラム市中心部へは車で約30分、ロンボク国際空港へは約1時間で移動できます。

既存のインフラと商業施設の充実度は、他のエリアと比較して圧倒的に高い水準です。物件の賃貸運営においても管理費用を抑えられる利点があり、長期賃貸における入居者満足度に直結します。

セロン・ブラン&東部エリア|未開発の成長余地

高級リゾート開発が計画される手つかずのエリア

セロン・ブランは、ロンボク島南部に位置する美しい湾状のビーチです。観光雑誌で「ロンボクで最も美しいビーチ」と評されることもあります。透明度の高い海と静かな環境は、高級リゾート開発に適しており、複数のデベロッパーが開発計画を進めています。

しかし、宿泊施設が不足しており、開発余地が大きい状態です(*12)。現在、セロン・ブラン周辺には小規模なゲストハウスが数軒存在するのみで、100室以上の大規模ホテルは一軒も存在しません。

東部エリアも同様に、ビーチフロントの土地が未開発のまま残されています。これらのエリアでは、高級リゾート開発の計画が複数存在します。政府も観光開発エリアとして位置づけており、今後のインフラ整備が期待されています。

具体的には、2026年から2028年にかけて、セロン・ブランへの幹線道路の拡張工事が計画されています。手つかずの自然環境は、エコツーリズムや高級リゾートのコンセプトに適しており、環境保全と経済発展を両立させた開発が目指されています。

100万円台から購入可能な土地価格の手ごろさ

東部ロンボクのビーチフロント土地価格は、1アールあたり7,500万から1億ルピア(約75万から100万円)です(*4)。バリ島スミニャックの約50分の1の価格水準となっています。この価格差は、インフラ整備の遅れと移動時間の長さを反映したものです。セロン・ブラン周辺の土地も同様の価格帯で取引されており、100万円台の初期投資で土地を取得できる数少ないエリアです。

小規模な投資家や初めて海外不動産に挑戦する投資家にとって、参入障壁の低さは大きな魅力となります。ただし、インフラ整備が進んでいないため、開発計画の進捗状況を慎重に見極める必要があります。

現地視察を行う際には、道路の舗装状況、電力供給の安定性、水源の有無などを確認することが重要です。また、土地の権利関係も複雑な場合があるため、弁護士による権利証書の確認を必ず行うべきです。

将来の資産成長が期待できるポテンシャル

セロン・ブラン周辺の土地価格は、供給不足と開発需要の高まりにより、過去1年で15%から20%上昇しました(*12)。この上昇は、政府の開発計画発表と、国際デベロッパーの関心表明がきっかけとなっています。

東部エリアも政府の観光開発計画に含まれており、インフラ整備が進めば価格上昇が見込まれます。具体的には、2027年からの道路拡張工事完了後、土地価格が現在の2倍から3倍に上昇する可能性があると、現地不動産業者は予測しています。

これらのエリアは、開発の初期段階にあるため、リスクは高いものの成功すれば大きな利益を得られる可能性があります。投資判断においては、現地の開発状況や法規制の変更リスクを十分に調査することが重要です。長期保有を前提とした戦略が求められ、最低でも5年から10年の保有期間を想定すべきです。

また、これらのエリアでは建設許可の取得に時間がかかる場合があるため、事前に行政手続きの流れを確認しておくことが推奨されます。

ロンボク島の不動産価格と市場相場|手ごろな投資額で参入可能

エリア別の価格帯

ロンボク島エリア別土地価格相場(2025年最新)
エリア名 価格帯
(1アール)
空港からの
アクセス
投資適性
クタエリア
(マンダリカ特区)
3.5-4.5億IDR
(約350-450万円)
約30分 短期収益重視
開発中心地
センギギエリア 3-4億IDR
(約300-400万円)
約1時間 安定収益重視
既存観光地
ペネタップエリア 0.65-1.2億IDR
(約65-120万円)
約45分 バランス型
アクセス良好
東部ビーチフロント
(セロン・ブラン等)
0.75-1億IDR
(約75-100万円)
約1.5時間 長期資産成長重視
開発余地大

価格差の要因:インフラ整備の進捗状況、マンダリカ特区からの距離、観光需要の有無により、エリア間で最大6倍の価格差が存在します。投資目的(短期収益 vs 長期成長)に応じた選択が重要です。

出典:Island Property Lombok: 「Bali vs Lombok: Real Estate Investment Overview(2024年8月)」

ロンボク島の不動産価格は、エリアによって大きく異なります。南部のクタエリアでは、1アールあたり3億5,000万から4億5,000万ルピア(約350万から450万円)が相場です(*4)。このエリアは、マンダリカ開発の恩恵を最も受けており、今後も価格上昇が継続すると予測されています。

東部のビーチフロントエリアは、1アールあたり7,500万から1億ルピア(約75万から100万円)と、最も手ごろな価格帯で取引されています。開発の遅れが価格に反映されていますが、将来的な成長余地は大きいと評価されています。

ペネタップエリアは、6,500万から1億2,000万ルピア(約65万から120万円)の範囲です。このエリアは、ロンボク国際空港から車で約45分の距離に位置し、移動時間の短さが投資家に評価されています。

エリアごとの価格差は、インフラ整備の進捗状況や観光需要の有無に起因しています。投資目的に応じた選択が重要です。短期的な収益を重視する場合はクタエリア、長期的な資産成長を重視する場合は東部エリアが適しています。

2020-2025年で平均25-30%の価格上昇を記録

ロンボク島の不動産市場は、過去5年間で顕著な価格上昇を記録しています。

ロンボク島エリア別土地価格上昇率(2020-2025年)

出典:Asia Property Awards: 「Lombok’s emerging landscape: Hospitality-backed real estate on the rise(2025年5月)」

南ロンボクの一部のエリアでは、外国人投資家の関心の高まりにより、土地価格が50%から200%上昇したケースも報告されています(*10)。特に、マンダリカ特区から半径3キロメートル以内のエリアでは、開発の進展に伴い急激な価格上昇が見られました。市場全体で見ると、平均的な上昇率は25%から30%程度と推定されます。

価格上昇の背景には、マンダリカ開発の進展と空港インフラの改善があります。投資環境の改善が市場心理を押し上げている状況です。また、インドネシア政府が観光産業を重点産業として位置づけ、外国投資の規制緩和を進めていることも、投資家の信頼感を高めています。

ただし、エリアによって上昇率には大きなばらつきがあるため、個別物件ごとの精査が不可欠です。特に、インフラ整備の予定が明確なエリアと、そうでないエリアでは、将来の価格動向に大きな差が生じる可能性があります。

投資回収期間10-15年、想定利回り5-8%の現実的な収益性

ロンボク島本土のヴィラは、平均稼働率59%、平均宿泊単価189米ドル(約28,000円)を記録しています(*11)。ギリ諸島よりも高いパフォーマンスを示しており、安定した収益が期待できます。

投資額別の年間純利益と回収期間シミュレーション(2025年実績ベース)
投資額 想定エリア 年間純利益 純利回り 回収期間
1,500万円 東部エリア 約90万円 6.0% 約17年
2,500万円 センギギ 約160万円 6.4% 約16年
3,000万円 クタ
(マンダリカ)
約200万円 6.7% 約15年
4,500万円 クタ
(高級ヴィラ)
約340万円 7.6% 約13年

出典:Horwath HTL: 「Lombok Hotel & Branded Residences Report 2025(2025年4月)」を基に試算

これらのデータを基に試算すると、物件取得費用と運営費用を考慮した年間利回りは5%から8%程度が現実的な目標となります。具体的には、3,000万円で購入したヴィラを年間180日稼働させた場合、年間収益は約500万円、運営費用を150万円と仮定すると、純利回りは約6.7%と計算できます。

投資回収期間は、純粋な賃貸収入のみで計算した場合、10年から15年程度が目安です。市場の成長段階にあるため、賃貸需要の拡大と物件価値の上昇が並行して進めば、より短期間での回収も可能となります。

実際に、2020年に投資した物件が、2025年時点で購入価格の1.3倍から1.5倍で転売できた事例も複数報告されています。ただし、これらの収益性は市場環境や物件管理の質に大きく依存するため、信頼できる管理会社の選定が成功の鍵となります。

FAQ|ロンボク島エリアガイドでよくある質問

外国人でもロンボク島の不動産を購入できる?

外国人は、インドネシアの法律に基づき使用権(Hak Pakai)を取得することで、不動産を自身の名義で法的に所有できます。

当初30年の権利が付与され、その後20年と30年の延長が可能で、最大80年間の所有が認められています。ただし、使用権を取得するには、インドネシアに居住許可を持つか、特定の投資条件を満たす必要があります。居住許可の取得は、投資ビザや退職者ビザの申請により可能です。

ちなみに、この「外国人が取得できる権利(Hak Pakai等)と購入手順」については、こちらで詳しく書いています↓

ロンボク島で初めて投資するならどのエリアがおすすめ?

初めての投資であれば、インフラが整備済みで賃貸需要が安定しているセンギギエリアが推奨されます。

センギギは市場の25%を占め、長期・短期の両方の需要があるため、空室が発生するリスクが低いです。一方、高い収益を狙うなら、開発が本格化しているクタ・ロンボク(マンダリカエリア)が適しています。5つ星ホテルの集積が進み、稼働率と宿泊単価が共に高水準です。リスク許容度と投資目的に応じて選択してください。

ロンボク島の不動産投資で失敗しないために注意すべきことは?

最も重要なのは、土地権利の確認です。

インドネシアでは土地登記トラブルが多く、購入前に必ず権利証書の真正性を弁護士や専門家に確認してもらう必要があります。また、リースホールド契約の期間や延長条件を明確に理解することも重要です。

さらに、現地の法規制は変更される可能性があるため、信頼できる日系または現地の仲介業者を選定し、最新情報を常に把握する体制を整えることが失敗回避の鍵となります。現地視察を必ず行い、周辺環境や物件状態を直接確認することも推奨されます。

ちなみに、この「ロンボク島の詐欺事例と土地権利トラブルの具体例」については、こちらで詳しく書いています↓

まとめ|ロンボク島は今が投資のベストタイミング

ロンボク島は、マンダリカ開発と空港拡張という2つの成長要因により、今後5年から10年で大きく変貌する可能性を秘めています。バリ島の10分の1から14分の1という手ごろな価格帯で参入でき、年率15%から20%の資産成長が期待される市場です。

総投資額17兆ルピア(約1,700億円)のマンダリカ開発は2030年完成予定で、インフラ整備の進展に伴い不動産価値の上昇が見込まれます。国際ブランドホテルの参入と空港のハブ化により、観光客数は今後5年で倍増すると政府は予測しています。

早期参入による資産形成のメリットを最大化するには、現地視察と信頼できるエージェントの選定が次のステップとなります。

▶︎ ロンボク島不動産投資の「メリット・デメリット(利回り設計/注意点まで)」をまとめて確認したい方はこちらもどうぞ


執筆者

高橋 卓のアバター 高橋 卓 海外不動産のオクマン 代表

2014年:はぐくみカンパニー株式会社、代表取締役に就任
2017年:株式会社純な、代表取締役に就任
2018年:はぐくみカンパニーカンパニー株式会社を株式譲渡し退任
2023年以降:日本企業の進出コンサルティングと海外不動産メディアの運営に注力(バンコクのベイカリーショップ、小麦の王国立ち上げ等)

現在バンコク在住。海外不動産投資のことならお気軽にご相談ください。

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