投資家向けエリアガイド①ホーチミン:ベトナム最大の経済都市、外国人駐在員と富裕層が支える賃貸市場(安定収益型)

目次

ホーチミンエリアガイドの基本概要【図解あり】

ホーチミンの経済規模と人口動態|GDP約13〜18兆円・人口1,000万人超の成長都市

ホーチミンは2025年のGRDPが約1,150億米ドル(約17兆2,500億円)に達し、ベトナム全体のGDPの23.1〜23.5%を占める経済の中心地です(*1)。

GRDP成長率は7.53%を記録しており、石油・ガス部門を除くと8.03%という高成長を維持しています(*2)。一人あたりのGRDPは8,755〜8,944米ドル(約131万〜134万円)で、国内平均の約1.7倍の水準です(*3)。

ホーチミンの主要経済指標(2025年)をまとめると以下の通りです。

ホーチミンの経済成長率とGRDP推移(2023-2025年)

出典:Ho Chi Minh City Statistics Office、VnEconomy(2025年)

人口は2025年7月の行政区域拡大前で約900万〜1,000万人、拡大後は約1,400万人に達しました。外国人居住者は20万人超が長期滞在しており、2万7,000人が正式な就労許可証を保有しています(*4)。この外国人コミュニティが賃貸市場の重要な需要基盤となっています。

経済成長と人口集中により、ホーチミンは東南アジア有数の投資適地として認識されています。

ホーチミンの地理と主要区の構成|1区・2区・7区を中心とした投資エリア

ホーチミンの不動産投資は、1区CBD、2区タオディエン、7区フーミーフンの3つのエリアに集中しています。

投資家が注目する主要3エリアの特徴と市場データを比較すると以下の通りです。

ホーチミン主要投資エリア比較(2025年Q2-Q3)
エリア名 特徴 平均物件価格
(米ドル/㎡)
供給シェア 主要需要層
1区CBD 中心業務地区
外資系オフィス集積
3,648〜4,570
(約54.7〜68.6万円)
約15% 単身ビジネスマン
外資系幹部
2区タオディエン
(トゥードゥック市)
欧米系インターナショナルスクール集積
高級住宅街
4,200〜4,500
(約63〜67.5万円)
約30%
(市全体の供給)
欧米系駐在員家族
インターナショナルスクール通学世帯
7区フーミーフン 日本人学校エリア
計画都市
3,800〜4,200
(約57〜63万円)
約10〜12% 日本人・韓国人駐在員家族
ホーチミン平均 全市場 3,148〜3,752
(約47.2〜56.3万円)
100% 国内・外国人混在

出典:Knight Frank Vietnam Q3 2025 Market Report、JLL Vietnam Ho Chi Minh City Property Market Brief Q2 2025、Kyoto Review of Southeast Asia

1区はベンタン市場を中心とする中心業務地区で、外資系オフィスや高級商業施設が密集しています。2025年Q1〜Q2時点で、1区の一次物件価格は平均3,648〜4,570米ドル(約54万7,000〜68万5,000円)/㎡です(*5)。

2区は2021年にトゥードゥック市に統合され、現在は市全体の住宅供給の30%を占める新興エリアです(*6)。

タオディエン地区には欧米系インターナショナルスクールが集中し、西洋人駐在員の居住地として発展しています。

7区フーミーフンは日本人学校が1997年に開校して以来、日本人・韓国人家族向けの計画都市として整備されました(*7)。

2024年12月に開業したメトロ1号線は、1区ベンタンから2区タオディエン、トゥードゥック市まで14駅・19.7kmを結び、エリア間の接続性を大幅に向上させています(*8)。

ホーチミンの不動産市場規模|外国人投資家比率15%・年間取引額約2.5〜4兆円

ホーチミンの不動産市場規模の内訳(2026年推定)を見ると、市場構成が明確になります。

ホーチミン不動産市場セグメント別規模(2026年推定)

出典:Mordor Intelligence Vietnam Residential Real Estate Market Size and Share Analysis(2026年)、Ministry of Construction Vietnam

ベトナム全体の不動産市場は2026年に341億2,000万米ドル(約5兆1,180億円)規模に達する見込みで、ホーチミンはその48%を占めています(*9)。これにより、ホーチミンの住宅市場単体で約164億米ドル(約2兆4,600億円)、商業・工業を含む総市場は約200〜250億米ドル(約3兆〜3兆7,500億円)と推定されます。

2025年の全国不動産取引件数は57万9,718件で、前年比7.7%増加しました(*10)。このうちアパートと戸建て住宅の取引は13万8,025件です。

外国人投資家は高級・ラグジュアリープロジェクトにおいて全取引の15〜20%を占めており、特に1区・2区の高額物件に集中しています。

2025年第2四半期には15万7,021件の取引が成立し、第1四半期比で116.6%増という急増を記録しました(*10)。この活発な取引動向は、投資家にとって流動性の高い市場環境を示しています。

ホーチミンが投資家に選ばれる3つの理由|GDP成長率7%超・駐在員2万人流入の投資環境

理由①:ベトナム経済の中心地として年7%超のGDP成長率を維持

ベトナムの国家GDPは2025年に8.02%成長を達成し、過去15年間で2022年の8.12%に次ぐ高水準を記録しました(*11)。この成長率は、同市が国家経済成長の中心的牽引役である証拠です。

ハノイとホーチミンを合わせた経済貢献度は、国家GDP成長率の36.1パーセントポイントを占めます(*3)。ホーチミンは2026年に10%超のGRDP成長を目標に掲げており、2026〜2030年の中期計画に向けた弾みをつける方針です。

一人あたりGDPは2025年に5,026米ドル(約75万3,900円)に達し、ベトナムは上位中所得国グループに分類されました。

この経済成長は不動産市場の価格上昇と賃貸需要の拡大を支える基盤となっています。

ベトナム全体の不動産投資環境と2025年の市場動向については、こちらで詳しく書いています↓

理由②:年間2万人超の外国人駐在員流入による安定した賃貸需要

ホーチミンには20万人超の外国人が長期居住しており、ハノイの3倍以上の規模です(*4)。

2023年7月時点で2万7,000人が正式な就労許可証を保有しています。2025年6月の国際調査では、外国人居住者の61%以上が「ホーチミンを離れる意思はない」と回答し、世界65都市中2位の定着率を記録しました。

ベトナムに24ヶ月以上滞在する外国人の80%以上がホーチミンを選択し、賃貸仲介会社の顧客の55〜60%が中長期居住を前提としています。

2025年の外国直接投資は総額276億2,000万米ドル(約4兆1,430億円)に達し、前年比約9%増加しました。この投資拡大に伴い、年間1万5,000〜2万人以上の新規駐在員が流入していると推定されます。

この安定した駐在員需要が、ホーチミンの賃貸市場における空室リスクの低減と賃料水準の維持に寄与しています。

理由③:東南アジア主要都市と比較して割安な物件価格と資産価値上昇の両立

東南アジア主要4都市の不動産投資環境を比較すると、ホーチミンの相対的な優位性が明確になります。

東南アジア主要都市 不動産投資環境比較(2025年)

出典:Global Property Guide Vietnam’s Residential Property Market Analysis 2025、Knight Frank Asia-Pacific Property Market Report 2025、CBRE Asia Pacific Investor Intentions Survey 2025

ホーチミンの平均アパート価格は2025年に3,148〜3,752米ドル(約47万2,000〜56万2,800円)/㎡で、バンコクの3,800〜4,500米ドル(約57万〜67万5,000円)/㎡やシンガポールの1万5,000米ドル超(約225万円超)/㎡と比較して割安な水準です(*12)。

価格対所得比率は11.5倍で、香港の20倍超やシンガポールの15倍超より低い水準にあります。

2025年第3四半期までの価格上昇率は、1区が前年比39%、トゥードゥック市が40.3%、市全体では21%の上昇を記録しました。2025年第1四半期は1.5%の緩やかな上昇でしたが、第3四半期には8.8%に加速しており、バンコクの二桁成長には及ばないものの、着実な資産価値上昇を示しています。

グロス賃貸利回りは3.7〜4.0%で、バンコクの6.2%やクアラルンプールの5.1%より低いものの、外国人投資家は銀行預金金利0%の環境下で、キャピタルゲインの可能性を重視しています(*13)。

ホーチミンの主要投資エリア|賃貸利回りと需要タイプ別の特徴

1区CBD:外資系オフィス集積地、単身ビジネスマン向けの都心エリア

1区はホーチミンの中心業務地区で、グレードAオフィスの大部分が集積しています。

2025年第2〜第3四半期のグレードA賃料は55〜60.8米ドル(約8,250〜9,120円)/㎡/月で、市内最高水準です(*14)。第3四半期のオフィス空室率は21.1%ですが、新規供給を除くと14.8%で、プライム物件は90%超の稼働率を維持しています。

住宅価格は平均4,570米ドル(約68万5,500円)/㎡で、ラグジュアリーセグメントは250万〜550万VND(約1万5,000〜3万3,000円)/㎡に達します。主な需要層は単身ビジネスマンと外資系幹部で、スタジオおよび1ベッドルームの月額賃料は750〜1,500米ドル(約11万2,500〜22万5,000円)です(*15)。

2025年第3四半期にはマリーナ・セントラル・タワーが7万1,600㎡の規模で開業し、最大のオフィスプロジェクトとなりました。オフィスへの徒歩圏内に位置する住宅は、駐在員の通勤利便性により安定した需要があります。

2区タオディエン:欧米系インターナショナルスクール至近、家族向け高級住宅街

タオディエンは2区内の高級住宅地で、インターナショナルスクールHCMCやヨーロピアン・インターナショナルスクールなど、60以上の国籍の子どもが通う教育施設が集中しています(*16)。

アパート価格は平均4,200〜4,500米ドル(約63万〜67万5,000円)/㎡で、高級セグメントは120万〜180万VND(約7,200〜1万800円)/㎡です。

賃料は1ベッドルームが700〜1,000米ドル(約10万5,000〜15万円)/月、2ベッドルームが800〜1,500米ドル(約12万〜22万5,000円)/月、3ベッドルームが1,000〜2,500米ドル(約15万〜37万5,000円)/月の範囲です(*15)。

主要プロジェクトには、マスタリ・タオディエン800戸、D’Edge Thao Dien354戸、The Nassim328戸、Q2 Thao Dien241戸があり、賃貸可能な総戸数は約5,655戸です(*17)。

ターゲット層は欧米系駐在員とインターナショナルスクール通学家族で、平均賃料は3,050万VND(約18万3,000円)/月です(*7)。メトロ1号線のタオディエン駅から1区CBDまで約15分でアクセスできます(*8)。

7区フーミーフン:日本人学校エリア、駐在員家族の定番居住地

7区フーミーフンには、1997年開校のホーチミン日本人学校(小中学部)が立地しています(*18)。日本人・韓国人幼稚園として、おおぞら日本人幼稚園やみらい幼稚園7区分園があり、日本人家族向けの教育インフラが整備されています(*16)。

フーミーフンは計画都市として開発され、以前は外国人居住者が69%を占めていましたが、2024〜2025年時点では31%に低下しています(*19)。2ベッドルームアパートの平均賃料は720〜1,120米ドル(約10万8,000〜16万8,000円)/月で、タオディエンよりやや低い水準です。

エリア内にはサイゴン・サウス・インターナショナルスクールやルネサンス・インターナショナルスクールがあり、ショッピングモール、緑地、排水システムなど計画的なインフラが整っています。小売スペースの賃料は6,000万〜7,000万VND(約36万〜42万円)/月です。

日本人・韓国人家族に特化した安定需要が特徴です。

安定収益型投資で狙うべき物件タイプ|2LDK・駅徒歩10分・築5年以内

駐在員需要が高い2LDK〜3LDK・60〜90㎡の間取り

ホーチミンにおける間取り別の賃料相場とエリア差を整理すると以下の通りです。

ホーチミン 間取り別賃料相場とエリア比較(2025年)
間取りタイプ 標準的な広さ 全市平均賃料
(月額)
タオディエン
高級エリア賃料
(月額)
年間賃料収入
(タオディエン)
2ベッドルーム
(2LDK相当)
60〜90㎡ 4,810万VND
(約28.9万円)
800〜1,500米ドル
(約12〜22.5万円)
144〜270万円
(月額×12ヶ月)
3ベッドルーム
(3LDK相当)
100〜120㎡ 8,180万VND
(約49.1万円)
1,000〜2,500米ドル
(約15〜37.5万円)
180〜450万円
(月額×12ヶ月)
💡 賃料差の要因:タオディエンエリアは全市平均より約50〜60%高額。要因は①インターナショナルスクール徒歩圏、②メトロ1号線駅近接、③24時間セキュリティ完備、④プール・ジム等付帯設備の充実度

出典:FazWaz Vietnam Apartments for Rent Statistics、VisReal Vietnam Rental Guide、456.com Vietnam Market Analysis(2025年)

2ベッドルームアパートの標準的な広さは約60〜90㎡、3ベッドルームは約100〜120㎡です(*20)。

ホーチミン全体の平均賃料は、2ベッドルームが4,810万VND(約28万8,600円)/月、3ベッドルームが8,180万VND(約49万800円)/月です(*17)。タオディエンなど駐在員集中エリアでは、2ベッドルームが800〜1,500米ドル(約12万〜22万5,000円)/月、3ベッドルームが1,000〜2,500米ドル(約15万〜37万5,000円)/月です(*15)。

主な需要層は子ども連れの駐在員家族で、年齢は35歳超、世帯収入の20〜40%を住居費に充てる傾向があります。需要を支える要因は、インターナショナルスクールへの近さ、メトロ1号線の利便性、プール・ジム・24時間セキュリティなどの設備です。

ベトナム不動産の購入手順(外国人所有ルール・契約・必要書類・資金計画)については、こちらで詳しく書いています↓

駅徒歩10分圏内・主要オフィスへアクセス20分以内の立地

メトロ1号線は2024年12月に開業し、ベンタン、オペラハウス、バーソン、ヴァンタイン公園、タンカン、タオディエン、アンフー、ラックチエック、フオックロン、ビンタイ、トゥードゥック、ハイテクパーク、国立大学、スオイティエンの14駅を結んでいます(*8)。

駅徒歩10分圏内の物件は、1年間で200〜250米ドル(約3万〜3万7,500円)/㎡の価格上昇を経験しました(*21)。メトロ近接物件の年間価格上昇率は8%で、市場平均の4%を2倍上回っています。賃料プレミアムは今後10〜15%の上昇が予測されています。

ベンタンからトゥードゥック市までの19.7kmを約30分で結び、運行頻度は5〜7分間隔です(*8)。この高頻度運行により、主要オフィスエリアへ20分以内でアクセスできる立地が実現し、単身ビジネスマンと家族帯同駐在員の双方から高い需要を集めています。

築5年以内・プール付き・24時間セキュリティ完備の設備

2024〜2025年の新規供給の70%以上は、包括的な設備を備えた高級・ラグジュアリーセグメントです(*5)。

標準的な設備として、スイミングプール、ジム・フィットネスセンター、24時間セキュリティ、子ども用遊び場、小売ポディアム、駐車場が含まれています(*17)。

主要プロジェクトの完成時期は、マスタリ・タオディエン2016年、D’Edge Thao Dien2021年、The Metropole Thu Thiem2023年、Gateway Thao Dien2020年です。管理費は標準アパートで1万〜2万VND(約60〜120円)/㎡/月、ラグジュアリー物件で3万〜5万VND(約180〜300円)/㎡/月です(*22)。

駐在員調査では、94%がセキュリティを必須要素と評価しており、プールとフィットネス施設も優先度が高い項目です。グレードAオフィスビルの環境認証取得が高稼働率につながる傾向があり、住宅でも環境配慮型建築が増加しています(*14)。

ホーチミンの賃貸市場データ2026年版|㎡単価・利回り・空室率の最新数値

エリア別の㎡単価と平均価格|1区4,570USD・2区タオディエン4,200USD・全市平均3,148USD

ホーチミンの物件価格は2025年に大きく上昇しており、エリア別の価格差と成長率を把握することが投資判断の鍵となります。主要エリア別の㎡単価と前年比上昇率を整理すると以下の通りです。

ホーチミン エリア別物件価格と前年比上昇率(2025年Q3)
エリア名 平均価格帯
(米ドル/㎡)
平均価格帯
(円/㎡)
ラグジュアリー
セグメント
(VND/㎡)
前年比
上昇率
1区CBD 5,000〜7,000
(平均4,570)
約75万〜105万
(平均68.6万)
250万〜550万
(約1.5万〜3.3万円)
+39%
2区タオディエン 4,200〜4,500 約63万〜67.5万 120万〜180万
(約7,200〜1.08万円)
+40.3%
(トゥードゥック市全体)
7区フーミーフン 3,800〜4,200 約57万〜63万 120万〜150万
(約7,200〜9,000円)
+18〜22%
(推定)
ホーチミン
全体平均
3,148〜3,752
(Q1→Q3推移)
約47.2万〜56.3万
(Q1→Q3推移)
+21%
📈 価格推移の特徴:2025年Q1からQ3にかけて市場全体で19.2%上昇(3,148→3,752米ドル/㎡)。特に2区を含むトゥードゥック市は+40.3%と最高の上昇率を記録し、外国人投資家の集中によるプライシングパワーの強さを示しています。

出典:Global Property Guide Vietnam’s Residential Property Market Analysis 2025、Bamboo Routes Average Price per sqm in Ho Chi Minh City、Knight Frank Vietnam Q3 2025 Market Report

最も価格上昇率が高いのは2区を含むトゥードゥック市の40.3%で、1区CBDの39%を上回っています。これは外国人投資家がインターナショナルスクール近接エリアを優先的に選好している証拠であり、今後も駐在員需要の拡大に伴い価格上昇が継続する可能性が高いと言えます。

また、市場全体でも前年比21%上昇しており、投資家にとって賃貸利回りに加えて大きなキャピタルゲインの機会が存在しています。

エリア別の実質利回り|CBD地域3〜3.5%・郊外エリア4〜4.5%

ホーチミン全体の平均グロス賃貸利回りは2025年に3.7〜4.0%です(*13)。これは2023年初頭の4.5%、2017〜2019年の5.0〜6.5%から低下していますが、外国人投資家にとっては銀行預金金利0%の環境下で魅力的な水準とされています。全国平均は3.26%で、前年の3.91%から低下しました。

エリア別利回りと東南アジア主要都市との比較は以下の通りです。

ホーチミン 賃貸利回りの推移とエリア別比較(2017-2025年)
期間/エリア グロス賃貸利回り
【ホーチミンの利回り推移】
2017〜2019年 5.0〜6.5%
2023年初頭 4.5%
2025年 3.7〜4.0%
全国平均(2025年)
※前年3.91%
3.26%
【ホーチミンエリア別(2025年)】
1区CBD等 3.0〜3.5%
郊外エリア
(2区・7区等)
4.0〜4.5%
【東南アジア主要都市比較】
バンコク(タイ) 6.2%
クアラルンプール
(マレーシア)
5.1%
ソウル(韓国) 4.3%

出典:Bamboo Routes Real Estate Research、HCMC Apartment、Knight Frank Vietnam Investment Guide、Global Property Guide(2025年)

エリア別の一般的なパターンとして、CBDエリア(1区など)は3〜3.5%、外国人需要が強い郊外エリアは4〜4.5%の範囲です(*25)。

利回りが圧縮された要因は、2019〜2024年の5年間で物件価格が59%上昇した一方、賃料は10〜15%の上昇にとどまったためです。

地域比較では、バンコク6.2%、クアラルンプール5.1%、ソウル4.3%に対し、ホーチミンは3.7〜4.0%と相対的に低い水準です。ただし、ベトナム国内の銀行預金金利は4.6〜4.7%で、外国人は0%のため、賃貸利回り3〜4%に加えて年10〜15%のキャピタルゲインを期待する投資戦略が一般的です(*24)。

空室率と市場需給バランス|Aクラス物件17.8%・Bクラス24.5%・市場平均19.2%

2025年第1〜第2四半期の空室率データを物件グレード別・エリア別に整理すると以下の通りです。

2025年第1〜第2四半期の空室率データを物件グレード別・エリア別に整理すると以下の通りです。

ホーチミン 物件グレード別・エリア別空室率(2025年Q1-Q2)
物件タイプ/エリア 空室率
(2025年Q1)
【物件グレード別空室率】
グレードA
(高級物件)
17.8%
前四半期比-0.9pp
前年比-5.8pp
グレードB
(標準物件)
24.5%
前四半期比-4.1pp
前年比-1.1pp
市場全体平均 19.2%
前四半期20.7%
【エリア別空室率(2025年)】
プライムエリア
(タオディエン・アンフー等)
3〜8%
周辺エリア 10〜15%
【リース成約期間(2025年)】
プライムエリア 2〜6週間
周辺エリア 2〜3ヶ月

出典:Global Property Guide Vietnam’s Residential Property Market Analysis Q1 2025、Ministry of Construction Vietnam Q2 2025、Bamboo Routes Is it a good time to buy property in Vietnam?(2025年)

2025年第1四半期の住宅アパート空室率は、グレードAが17.8%で前四半期比0.9ポイント低下、前年比では5.8ポイント低下しました(*26)。グレードBは24.5%で前四半期比4.1ポイント低下、前年比1.1ポイント低下です。市場全体の平均空室率は19.2%で、前四半期の20.7%から改善しています。

政府統計の2025年第2四半期データでは、全国の未売在庫は2万5,294戸で、内訳はアパート3,287戸、戸建て1万290戸、土地1万1,717区画です(*27)。アパート在庫は第1四半期比で140.5%増加しましたが、これは全国ベースの数値です。

タオディエンやアンフーなどプライムエリアの空室率は3〜8%と、周辺エリアの10〜15%より大幅に低い水準です(*28)。

プライムエリアの物件は2〜6週間でリースされるのに対し、周辺エリアは2〜3ヶ月を要します。プライムエリアの大家は賃料交渉に応じず、強気の価格を維持できる状況です。

FAQ|ホーチミンの投資でよくある質問

ホーチミンで外国人は何件まで不動産を購入できる?

外国人個人の購入件数に法的上限はありません。

ただし、各建物・エリアごとに外国人全体で30%(アパート)または250戸(戸建て)の枠があり、その範囲内でのみ購入可能です。理論上、複数の建物・エリアで枠が残っていれば、何件でも購入できます。ベトナム国籍を持つ海外在住ベトナム人は、外国人制限の対象外です。

ホーチミンの不動産投資で利回り何%が平均的?

ホーチミンの平均グロス賃貸利回りは3.7〜4.0%です。

CBDエリアは3〜3.5%、駐在員需要が強い郊外エリアは4〜4.5%が一般的です。全国平均は3.26%で、利回りは2017〜2019年の5.0〜6.5%から低下していますが、外国人投資家は銀行預金金利0%と年10〜15%のキャピタルゲインを考慮して投資判断しています。管理費・税金・空室を考慮したネット利回りは、グロス利回りより2〜4ポイント低くなります。

ホーチミンの賃貸管理費用の相場は月いくら?

管理費は標準アパートで1万〜2万VND(約60〜120円)/㎡/月、ラグジュアリー・サービスレジデンスで3万〜5万VND(約180〜300円)/㎡/月です。

75㎡のアパートでは、標準で月額4,500〜9,000円、ラグジュアリーで月額1万3,500〜2万2,500円が目安です。管理費に含まれるのは、建物セキュリティ、共用部清掃、ゴミ処理、エレベーター・プール・ジムの保守、共用部光熱費です。個別住戸の電気・水道、駐車場、インターネット、ケーブルTV、室内修繕は含まれません。

まとめ|駐在員需要で年利回り4〜6%を狙えるエリア

ホーチミンは年7.53%のGRDP成長と20万人超の外国人長期居住者を抱え、東南アジア有数の賃貸投資適地です。

市場平均の賃貸利回りは3.7〜4.0%ですが、駐在員需要が集中する2区タオディエンや7区フーミーフンでは4.5〜6.0%の利回りも実現可能です。2025年の物件価格は前年比21〜40%上昇しており、賃貸収入に加えてキャピタルゲインが期待できます。

注意点として、東部エリアへの供給集中による価格高騰、年2〜4%のドン安リスク、外国人所有上限30%の枠確認が必要で。

メトロ1号線開業により駅徒歩10分圏内の物件は価格プレミアムが8%上昇しており、2LDK〜3LDK・築5年以内・プール付き物件が駐在員の標準的選択肢です。

安定した賃貸需要と資産価値上昇の両立を狙う投資家にとって、ホーチミンは有力な選択肢となります。

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執筆者

高橋 卓のアバター 高橋 卓 海外不動産のオクマン 代表

2014年:はぐくみカンパニー株式会社、代表取締役に就任
2017年:株式会社純な、代表取締役に就任
2018年:はぐくみカンパニーカンパニー株式会社を株式譲渡し退任
2023年以降:日本企業の進出コンサルティングと海外不動産メディアの運営に注力(バンコクのベイカリーショップ、小麦の王国立ち上げ等)

現在バンコク在住。海外不動産投資のことならお気軽にご相談ください。

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